専攻医4年目 A・N先生
A・N先生のキャリア選択については
こちらの記事をご覧ください。
・1年目:慶應義塾大学病院
・2年目:東京医療センター 結婚、妊娠
・3年目:荻窪病院 出産、産後4ヶ月で復職
女性らしくないと言われることもありますが、手術は楽しいです。
また外来で患者様から
「今までの先生は威圧的で聞きにくかったけれど、話しやすくて嬉しい。」等と
言われることもありやり甲斐を感じています。
一方で、想像通り、時にはパワーの不足を感じることもあります。
足持ちを両手でやっても良いですか?と許可を求めることも時々ありました。
ただ脱臼整復などは、ブロック注射や鎮静をうまく取り入れれば問題はなく、
むしろブロック注射の技術が向上しました。
総じて、整形外科を選んで良かったと思っています。
女性だからといって仲間外れにされたことはなく、
相談もしやすく落ち着く環境です。
慶大整形には女性医師が多く、ロールモデルとなる先輩が大勢います。
女性はどうしてもパートナーのキャリアに合わせなくてはいけなかったり、
出産で臨床を中断せざるを得なかったり、
ライフイベントにより仕事を優先できない時期を迎えることが多いと思います。
そのようなライフイベントにも
可能な範囲で寄り添ってくださるのが慶大整形の医局です。
私自身も出産のため予定の異動先ではなく
夫の勤務先を考慮した異動先へと医局が柔軟に調整してくれました。
先輩も北海道勤務の夫に合わせてプログラムを変更した事例があります。
妊娠中は透視が使えないため外傷手術ができず、手術は同僚に任せました。
復職直後は授乳のために保育園へ走り、
お迎えのため早めの退勤なども許可していただきました。
子どもが産まれてからは、自分の時間はほとんど無くなりました。
慢性的な寝不足で、頭が冴えない時もあります。
それでもキャリアを諦めず仕事に尽力できているのは、
家族や医局のサポートがあってこそだと日々痛感しています。
子どもとの時間を大切にしたい一方で、
もっと勉強したい・症例を経験したいという気持ちとの間で日々葛藤しています。
女性医師のキャリア選択に正解はなく、
どの科に進んでも必ず辛い時期が訪れます。
それでも、好きなことを仕事にできれば、乗り越えられると信じています。
一緒に模索していく、頑張る仲間が増えると嬉しいです。
ぜひ一度、見学にいらしてください。