専攻医サイト編集者が医局スタッフにインタビュー。
本日は、卒後10年目 脊椎班 T.K先生 です。
脊椎班 T・K先生
2013年 慶應義塾大学医学部 卒業
2013年 済生会宇都宮病院 初期臨床研修
2015年 慶應義塾大学医学部整形外科学教室 入局
2016年 済生会宇都宮病院整形外科 入職
2017年 静岡赤十字病院整形外科 入職
2018年 慶應義塾大学大学院博士課程 入学
2022年 慶應義塾大学大学院博士課程 修了
初期臨床研修で色々な科を回った中で、整形外科では症状の明らかな改善を感じながら退院していく患者さんを目の当たりにし、自覚症状に対してダイレクトにアプローチしていく当科に魅力を感じました。
また、骨折など含め、解剖学的な構造を考えながら治療戦略を立てていく手術にも大変惹かれ整形外科医を目指すようになりました。
脊椎外科の魅力は手術もさることながら診断の重要性にあると感じています。
どんなに手術が上手でも診断が誤っていれば症状は改善しません。
Neurologyから適切な診断をたて、治療により症状が改善した際の喜びが自分の中で大きかったことが決め手となりました。
胸髄の硬膜外血腫による両下肢麻痺で受診した症例は非常に印象深いです。
若年者の両下肢麻痺でありましたが、手術直後は下肢症状の改善が乏しくリハビリ転院していきました。
しかし、その数ヶ月に歩いて外来に来た時の喜びは今でも強く記憶に残っております。
ありきたりになりますが、一人一人に真剣に向き合うことを心掛けています。
外来業務などで、忙しい時は疎かになりがちですが、必ず患者さんの言葉には耳を傾け対応していくようにしています。
小さな訴えの中にcriticalな要素が含まれていた経験も多々あり、そこを逃さないようにしていくことが大切だと考えています。
先程と被りますが、機能外科ということは大きな魅力の一つです。
患者さんの症状に直結していくことの多い診療科であるとともに、
今後の高齢化社会においては、伸びていく寿命に対して我々がいかに健康寿命を伸ばせるかが大切になっていくと考えています。
まだまだ発展途上の分野も多々残っているので、そういったところの進歩に少しでも貢献できればと思っています。
非常に大きな母体のため、多くの医師、関連病院があることは魅力の一つだと思います。
多様な人材がいるため、専攻医の間に色々な施設を周り研修することで様々なことを学んでいけます。
また、研究の面においても様々選択肢が用意されています。
それぞれの研究室で非常に良い環境が整えられているため、各自の指向に応じ最適なキャリアを歩んでいけると思います。
学生時代は部活動に明け暮れておりました。
研修医時代は整形外科へ進むことを決めた後も医師として他科の知識を満遍なくつけられるよう学んできました。
他の診療科の知識は日常診療で役に立つのみではなく、異なる視点という意味で整形外科分野の研究などにも大きな役に立つと思います。
上記質問の続きとなりますが、整形外科医に決めた方はその他の範囲を学ぶ方が有意義と感じております。
整形外科の知識・技術は整形外科になってから十分身につきます。
一方で、その他の知識が0と1では大きな違いが出てくるため初期研修までは広く学ぶ方が将来的な幅が広がるかと思います。
また、学生の方は自由な時間がある最後の貴重な期間であることを忘れずに、
医学以外も含め多くの体験をして、その上で是非慶応整形に入局してください。お待ちしております。